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【速報】金融庁パブコメ結果発表!保険乗合代理店が知っておくべき「比較推奨販売」の行方と猶予期間

2026.08.28

保険業界で大注目を集めていた「保険会社向けの総合的な監督指針」および「保険業法施行規則」の改正案について、金融庁よりパブリックコメントの結果とその考え方が公表されました。
 
とりわけ乗合代理店の現場で懸念されていた「ハ方式の廃止」「猶予期間の有無」について、金融庁がどのような見解を示したのか。代理店実務に直結する5つの重要ポイントを速報として解説します。

 
金融庁ホームページ:令和7年保険業法改正に係る内閣府令等及び「保険会社向けの総合的な監督指針」等の一部改正(案)に対するパブリックコメントの結果等の公表について
https://www.fsa.go.jp/news/r8/hoken/20260828/20260828.html

1. 「ハ方式」の廃止と顧客意向の重視

今回の改正の最大のポイントは、代理店の独自理由(ハ方式)による推奨が廃止され、顧客の意向に沿った「比較推奨販売(ロ方式)」へと明確にシフトした点です。

金融庁は、手数料水準、販売目標、保険会社からの便宜供与、または「特定の保険会社の事務手続きに精通している」といった代理店側の都合による商品推奨を厳しく牽制しています。特定の保険契約を推奨する場合には、顧客の最善の利益を勘案し、保障(補償)内容や保険料水準といった客観的な基準・理由に基づくことが必須となります。

(参照:パブコメ結果No.6, 77)
パブコメ結果No.77
パブコメ結果No.77

2. 「おまかせ」と言われたらどうする?

現場で最も多いのが「プロであるあなたに任せる」というお客様の声です。
しかし、顧客が「お任せで」と述べた場合であっても、その言葉のみをもって代理店が任意の保険会社を推奨することは不適切であると明言されました。

このようなケースでも、保険料水準や必要な補償内容など、顧客が重視し得る事項を丁寧に確認し、可能な限り意向の明確化に努めるプロセスが求められます。そのうえで、把握した意向に沿って合理的な理由に基づき選別・提案を行う必要があります。

(参照:パブコメ結果No.14, 15, 21)
パブコメ結果No.21
パブコメ結果No.21

3. 更改・継続契約における比較推奨の負担は?

更新手続きのたびに全取扱商品の比較説明が必要となれば、現場はパンクしてしまいます。
この点について、金融庁は「既契約の満期に伴う保険募集であることのみをもって、当然に比較推奨販売の適用対象外となるものではない」としつつも、実務に配慮した見解を示しています。

・顧客のリスク特性や意向の変化を確認したうえで、顧客の主体的判断により既契約と同条件での継続を希望する場合、直ちに他社商品との詳細な比較推奨(ロ方式)が求められるものではない。

・一律に全商品の比較や詳細な分析を毎回求めるものではなく、顧客が継続の可否を判断できる分かりやすい説明が重要である。


つまり、「更新だから比較不要」と自動的に処理するのではなく、意向確認のプロセスをしっかり踏んだ結果としての継続であれば、実務上の柔軟な対応が認められると言えます。

(参照:パブコメ結果No.110, 114)
パブコメ結果No.114
パブコメ結果No.114

4. 記録・証跡の保存ルールはどうなる?

比較推奨販売の適切性を担保するための証跡保存について、金融庁は「一律の詳細な記録を求めるものではない」としています。
必ずしも顧客の署名・押印付きの書面に限らず、電子データやシステム入力記録、プルダウン方式の記録など、実務に応じた効率的な方法も認められる方向性が示されました。

また、「特定のシステムや選別ロジックの導入を一律に求めるものではない」とも明記されています。高額なシステム投資が難しい小規模代理店であっても、事後的に確認・検証できる態勢がキッチリと管理されていれば、Excel等を用いた独自の管理方法でも運用は可能であると読み取れます。

(参照:パブコメ結果No.153, 155, 160)
パブコメ結果No.155
パブコメ結果No.155

5. 現場が最も気になる「猶予期間」について

パブリックコメントでは、システム改修や募集人教育、社内規程の整備に多大な時間とコストがかかるとして、1年〜3年程度の準備期間を求める声(令和8年6月頃を目途とする意見など)が多数寄せられました。

これに対し金融庁は、パブリックコメントNo.163~181へ以下の回答をしています。

「今回の改正案の施行期間については、乗合代理店の実務や経営に与える影響等も考慮し、社内規程の改正や業務フローの整備、システム対応、募集人教育等の体制整備に要する期間として、円滑な対応が可能となるよう適当と考えられる期間を設定しています。」

さらに、あわせて1年6か月の経過措置を設けることとしており、施行・適用日は2028年(令和10年)3月1日と発表しました。

金融庁ホームページ:令和7年保険業法改正に係る内閣府令等及び「保険会社向けの総合的な監督指針」等の一部改正(案)に対するパブリックコメントの結果等の公表について
https://www.fsa.go.jp/news/r8/hoken/20260828/20260828.html

まとめ:今から取り組むべきこと

今回の結果を受け、乗合代理店には「顧客本位の業務運営」を真に体現するプロセスが求められます。
猶予期間は設けられていますが、意向把握シートの見直し、比較推奨の管理フォーマットの整備、そして何より現場の募集人への教育は一朝一夕にはいきません。

今のうちから自社の募集フロー全体を点検し、新たな制度に対応した代理店体制を構築していきましょう。

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